東北紙器株式会社 代表取締役社長 鳥越範夫

メッセージ
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01

段階的な評価基準

「私はまず会社の利益を還元するという事を従業員に話しました。当時は人件費も含めていろんなコストカットを実施している最中で、そのおかげで会社は存続ができた訳ですが、従業員の仕事に対するモチベーションはとても低く、ヤル気もあまり無い状態だったと思います。」

「まず、作業の能力について段階的な評価基準を作り、仕事ができる人にはその対価を払うという、わかりやすい評価方法を取り入れました。」

「話がそれますが、作っているのは段ボール箱とはいえ、良いものを作るにはそれなりに技術を必要とします。大きな機械も使います。細かい作業もあります。連携作業が重要になります。一人が他の作業もできるように新しい技術を習得する。これを“多能工化”と言いますが、その習得度にレベルを付けています。何ができればステップアップできるのか。わかりやすい個人的な目標の一つとなっています。」


鳥越社長は「従業員がどんどん自分で仕事を開拓してやっていく作業環境を作るのが私の仕事」だと言う。新しい作業を習得しやすい環境を作り、それを給与に反映することで従業員のモチベーション向上を求めていく。他にも、従業員それぞれの写真が今年の目標とともに会社の玄関に飾られていることなども、モチベーション向上に一役買っているようです。また、高齢者の雇用についてもお聞きしました。


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02

地域の高齢者の雇用や障害者施設への業務委託について

「高齢者の雇用については、一般の定年という考え方をやめて、働く意欲のある高齢者については、賃金や待遇など、できるだけ現状のままで引き続き働いてもらうということにしています。」

「例えば食堂の調理と配膳をしてくださる方は現在77才。働く意欲のある内はそのまま働いてもらう予定です。他では、個人的にマイスター(Meister)と呼んでいる方は、工場の設備等の生き字引のような方で、いろんな調整方法を経験と感覚で知っています。嘱託ですが、比較的好きな時間に来て働いてもらっています。」

定年という考え方について鳥越社長は「59才と61才との間で能力に差があるのか?」と逆に私たちに聞いてくるほど。年齢と就業については独自の考えを持っていることが伺えます。高齢者も働く意欲があれば働いてほしい。東北紙器ではそれが実践されています。

「障害者雇用についても、障害者施設に対して業務委託をすることで、集中力も必要な手作業の仕事をお願いしています。売上高は機械を使った量産方法で得ながら、手作業のような利益率の高い仕事も請け負うことで経営リスクを少なくできると思っています。」


受注生産という先の計画が難しい中、さらに短納期という厳しい状況でも利益を得るための努力を続けるのも、常に収益と雇用を両立する考え方をもっている鳥越社長だからこそだ。


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03

計画有休

「強烈な頑張りが無いと利益は出てこない。仕事は厳しい。」 昔はモーレツ社員だった鳥越社長。またモーレツに遊んだそうです。そこで東北紙器で実際に行われているおもしろい休暇方法についてお聞きしました。

「これは私が個人的にオンとオフを充実して欲しいと願っていることから生まれたものです。」と前置きをしながら鳥越社長は説明を続ける。

「従業員には目的を持った休暇取得を勧めています。計画有休と言っています。個人評価にはつながりませんが、仕事に集中できる状態にするという意味で、オフの時間を充実した休みにする、というのをお願いしています。最初は反対もありましたが、反対した当人も休暇を取っているので、面白いものです。(笑)」 工場の従業員が続けて休むということは、生産ラインを維持できなくなる可能性があるので、当然のように反対も出てくる。


「仕事以外でやってみたいことに挑戦する時間を持つようになって欲しいと思います。」と言う鳥越社長。従業員が作業着姿で出勤することも、あまり好ましく思っていないというほど、一日に変化の無い単調な人生であってほしくないと願う鳥越社長の思いが休暇の取得方法にも表れています。

清流葛根田川の水が流れ込む御所湖の西側の山側にある東北紙器雫石工場は、山を崩して建てた会社。山の上にあるので地元に人にもわかりにくい。それもあって教育現場からの工場見学には出来る限り応じている鳥越社長。「私は地元に人に愛される会社をつくりたい。それが結果的に社員の働きがいにもつながると強く信じています。」

鳥越社長が描く従業員のモチベーションの向上。東北紙器で働いていて良かったと思ってもらいたい。それが鳥越社長の原動力。今期黒字を達成されるそうですが、それは今までやってきたことが実る瞬間。全従業員と一緒に最高の瞬間を味わって頂きたいと思います。

実は鳥越社長は転勤族。県外から来ている人間だから雫石の良いところも悪いところもわかると言う。そんな鳥越社長に地域貢献について最後にお聞きしました。


「雫石は盛岡に近い田舎。充実したオンとオフのある生き方ができる場所。そこに携われることに喜びを感じています。私たち東北紙器が行う活動、すなわち雇用を増やし、そして収入も上げるという活動は、これからもこの地域に貢献していくと思っています。」

※東北紙器は2018年度まで4年連続で増収。売上14.2億円。地元雇用も多く、雫石町が抱える雇用問題の解消に貢献している。


企業情報
社名:東北紙器株式会社
所在地:岩手県岩手郡雫石町西安庭10-31-1

現在従業員を募集中。
連絡先:019-692-0333(担当:相模)
ホームページ:http://tohokushiki.com/contact/