川長 岩手鶯宿温泉 源泉かけ流しの宿 女将 小笠原 百合子

メッセージ
MESSAGE


MESSAGE
01

鶯宿への思い

「昔から続けて来てくださっているお客様がいる。ここに来るのが生きがいになっている人がいる。私一人の判断で宿を続けるのを辞めるとこの方たちはどうなるのだろう、と考えたとき、必然と私はこの宿を続けようと本気で思うようになりました。今は、やってみたらこの仕事が意外と合っていると感じるし、何よりもそういう方々と会うことが好きになっていました。」

女将さんはとても明るくて気さくな人。少ない従業員で楽しく宿を営んでいる。どうせやるなら鶯宿全体を賑やかにしたいと女将さんは言う。まずは宿の経営を良くしたいという思いから、いろんなアイデアを私たちに話してくれました。


MESSAGE
02

最近の話

鶯宿にはトラフグを養殖している会社がある。川長の直ぐ近くだ。今はそこのフグを川長の夕食の献立に加えていて、毎晩宿泊客がフグに舌鼓を打つ。リピート客が多いのもこの影響があるという。

フグを提供するのは女将のアイデア。思いついたら即実行。タイミングを逃したくない。女将さんは言う。「鶯宿への思いが強い人のところに同じような人が集まってくる。いろんな話が来る。面白い話が多いので、ついやりたくなるんです」。私たちは同じ言葉をインタビューの最後にも聞くことになる。


MESSAGE
03

昔話

川長には読書スペースがあり、そこには岩手県の昔話の本などが置いてある。雫石の伝説などは女将さんも大好きで何度も読んでストーリーを覚えてしまったほど。その中に雫石にある男助山と女助山の話がある。
川長の宴会場には、それぞれを男助山、女助山と名前が付いている。ある日、宴会場のお客様に男助山と女助山の昔話を話して聞かせることがあった。お客様が「おもしろいねぇ」と言われると、こっちも楽しくなる。やはり何かがつながっていると思わせる感じがここにはある。
「そんな風に鶯宿のアピールをしたいと強く思っていたら、この間も大勢の人の前で話す機会があって、町長といっしょにトラフグと鶯宿の宣伝をしてきました!」と笑いながら女将さんは言う。


昔鶯宿はとても栄えていたそうだ。「笑い話ですけど、朝になったら道にお金が落ちている。袂に入れたと思ったお金が、酔っ払って下駄をはいていることや雪道なこともあって、本当にお金が落ちているほどお客様が来ていたんです。」昔の賑わいを知っている女将さんの言うことばには、当時を惜しむ気持ちが見え隠れする。

MESSAGE
04

シャッター街

川長は鶯宿温泉の入り口辺りに位置し、鶯宿温泉街はそこから少し奥にある。残念なのはその温泉街に賑わいは無く、数件のお店が存在するだけになっている。このままでは良くないと思う女将さんが考えているのは地域の協力と関係だ。

「紫波町の方はオガールでいろいろやっているし、クラフト市などで商店街を盛り上げているところもある。湯田の雪合戦もそうですが、地域住民と地元企業が一緒に頑張ってイベント等を盛り上げる。それを続けていると人が来ると思う。」
また、若い人にも注目をしている。


若い人がいれば盛り上がるけど、残念ながらあまり若い人がいない。盛岡市内に仕事や生活を置くのが普通。
もし鶯宿に活気があったら、そんな鶯宿で働きたいなと思ってもらえるようになる。そうしたら自然とお客さんも来るはずと女将さんは夢を語る。

MESSAGE
05

新しい空気

以前テーブルの配置を若い人に任せたところ、いつもとは違う配置に女将さんは好感触を持ったそうだ。新しい空気の中から違う考え方を見つけては取り入れて刺激を受ける。当たり前の毎日では気づかないことに気づかされるのだと言う。例えば、従業員に空いている客室で休ませる。部屋で横になると立っていては見えないゴミが見えたりする。お客さんの目線で見るということを仕事の中でも実践できるのは女将さんの影響が大きい。

現在社員は4人。パートが2人で単発アルバイトが5人で営業中の川長。部屋は12室。忙しい時期などは、働ける人の数の関係でサービスが行き届かない恐れがある。予約にストップをかける状況が今後起こるかもしれないと危惧する。「ふぐのおかげでお客さんが増えている。働いてくれる人がもっと欲しい。」

川長で働く際のハードルは高くない。人と接することが嫌いな人でなければ問題ない。今は男性が配膳をしてもおかしくない時代。若い人も大歓迎。決まりがある中でも個人の考え方を大切にするこの温泉宿で働くのもわるくない。


女将さんは個性をいかせればいいと言う。川長にはなぜか特定の従業員に会いに来るお客様がいる。話すと大変おもしろい方のようだ。その人のファンがいるのだ。人が川長に来る理由はさまざま。温泉が好き、料理が美味しい、そこの人に会いたい。そんな感じの宿なのだ。

MESSAGE
06

アイデア

鶯宿が「いわて雪まつり」の会場になっている。女将さんは、「子供たちに来て欲しい」と言う。近くにあるYU-YUファームからは馬そりを出してもらう予定。馬について女将さんには壮大な想いがある。馬に乗って鶯宿をめぐるアイデアだ。話題があればメディアの取材を受けられる。無料の宣伝だ。「自分はちょっと変わり者。いつも新しいアイデアを思いつく。なぜか企画力だけはある(笑)」。条件などは考えずに、無理なことを言うかもしれないが楽しいし、形になるともっと嬉しいと女将さんは言う。


川長の後ろには山があって登山道がある。山でお客様にキノコ栽培をしてもらうことを考えていたが、相談した人からの提案で登山道を整備。4コースあって短いコースは幼稚園児も登れるので、是非遠足で来て欲しいと女将さんは言う。この山にはカタクリの群生地があり、山菜やキノコだけでなく、ハンモックでもあれば最高の森林浴ができる素晴らしい場所だ。山を歩いて疲れたら温泉に入ることができる。とても贅沢だ。

話が少しそれるが、関係人口を増やすという考え方がある。そこに住まないまでも地域づくりに関わっていきたい人を増やすということだ。女将さんも同じ考えを持っている。山を登って体を動かす、温泉に入って疲れを癒す、そして美味しい料理を食べて活力を得る。川長に来るリピーターも関係人口だ。宿を利用することで地域づくりに貢献していることになる。

女将さんはお客様に何度も足を運んでもらいたいと願う。新規のお客様を得るのは簡単ではない。リピートして使っていただけるのが一番いい。その仕組みも考えている。しかもこのインタビュー中に。
「例えば、山に記念の苗木を植える。子供が生まれた記念の木。その子が大きくなったら家族で来館される。川長にはいろんな木が生える。一石二鳥。(笑)」


MESSAGE
07

鶯宿温泉について

岩手県内でも鶯宿温泉を知らない人がいる。移り住んで直ぐの人はなおさらだ。川長として考えるのはこうだ。鶯宿にはいくつも温泉宿がある。そこに川長というおもしろい宿がある。そんな存在になりたい。

後ろの山にはもうひとつ秘密がある。実は隣の山と橋でつながっている。隣の山には桜が数百本あるそうだ。桜を見に行くこともできる山もある川長。二つの山をつなぐのも女将のアイデアだ。

トラフグの養殖もそうだが、この鶯宿には今いい風が吹いていると感じている女将さん。同じような思いの人が関係するようになっている。この勢いを止めないようにしたいと言っていた。


鶯宿温泉を新しい形で生まれ変わらせたい。それは、浴衣を着て歩ける。道には馬車が走る。鶯宿はのんびりとした時間の流れる場所にしたいという。鶯宿に泊まって、西山エリアや小岩井農場で遊ぶ、といったような広域なプランも描く女将さん。ここにアイデアはある。後は実行あるのみだ。

※宿のマスコット、柴犬のココアちゃんは今も健在だ。


企業情報
会社:岩手鶯宿温泉源泉かけ流しの宿川長
所在地:岩手県岩手郡雫石町鴬宿第10地割31−23

現在従業員を募集中。
連絡先:019-695-2171
ホームページ:http://kawachosansou.com/